物価高騰による厳しい経営環境が続く中、賃金引上げと生産性向上、人材育成等の課題が企業につきつけられています。
この番組では、毎回、県内企業のトップがご出演いただき、持続的な賃上げや生産性向上等についての取り組みに迫ります。
事業発展へのヒントを見つけてください。
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宇田川修一(BSSアナウンサー) |
2026年07月27日(月)
ご出演 株式会社門永水産 代表取締役社長 門永幹朗さん
門永水産は境港市を拠点とし、東京や神戸にも事業を展開する創業73年目の水産加工会社。
「かにみそバーニャカウダ」や「KANI SURIMI」などカニ加工品を手掛ける。
北米から買い付けたズワイガニをベトナムへ輸送してむき身加工し、日本へ輸入するという首尾一貫した独自の自社貿易を20年以上にわたって手がけている。
また、境港の自社工場ではカニだけでなく、鮭やギンダラなど世界各地の海産物の加工も行っている。
扱う水産物の多くが海外産であるため、40年ぶりの円安傾向や輸送コスト、包装資材の高騰などにより大きな影響を受けており、現在は値上げを我慢している厳しい状況にあるが、この円安を「輸出のチャンス」と前向きに捉え、近年豊漁が続く境港の地魚を国内外の工場で加工し、海外輸出に積極的に乗り出すことで利益を確保していく経営方針を打ち出している。
物価高の中、「自分が従業員なら苦しんでいる時に給料があがれば嬉しい」という思いから、綺麗事抜きでいち早く賃上げを実施した。
この賃上げが社員の「心の余裕」やモチベーションアップをもたらし、結果として生産性の向上に直結している。
さらに、地元のスーパーや小売店に自社商品を目立つように置いてもらう営業活動を行うことで、社員の目に触れる機会を増やし、仕事への責任感ややりがいを高める工夫も行っている。
原材料であるズワイガニが高騰して仕入れが困難に直面した際、入手可能な素材を活用して「カニ屋が本気で創ったカニ蒲鉾」をコンセプトとした新商品「KANI SURIMI」を開発した。
この商品は「本物以上かもしれない」と高い評価を受けている。同社は、莫大な資金をかけた機械設備に頼るのではなく、大企業が拾いきれない面倒な仕事をこなす「人」の力で利益を生み出すことを強みとしている。
社員による丁寧な仕事は他社よりもロス率を低く抑えることに繋がり、価格交渉においても理解を得られやすいという利点を生んでいる。
社長の座右の銘は「転んでもただでは起きぬ。厳しさは愛情、甘さは無責任」。
厳しい経営判断の中にも社員への愛情を持ち、今後は自社商品を通して世界中の人たちにその存在を知ってもらい、社員と共に「境港の企業として誇れる会社」を目指していくと語っている。
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